シナの五にんきょうだい

c0069222_0182948.jpg大好きな絵本だけに、ほんのちょっとこだわりがあるのです。
この絵本が どんなお話しで どんな風に面白いのかは、bon-bon-hirobonさんの「絵本と子どもの本が好き!」の記事「シナの五にんきょうだい」に書いてありましたの、TBさせていただきました。
まずは、こちら↑を読んでから 次へどうぞ♪



この絵本、初版は1961年に福音館から発行されたものの、「シナ」という言葉、登場人物達の描き方等を巡り、差別問題が持ち上がった為に 長く絶版となっていた。
その後、1995年に現在の 瑞雲舎が復刻版として出したのが 今 本屋に並んでいるこの絵本。
差別問題で絶版になった絵本では、「ちびくろさんぼ」も有名。
差別問題については勉強不足なので、コメントはできないけど
40年以上もの間、子どもの心を捉え続けて みんなに愛されてきた という事実は 変えようもない真実。

私自身は、というと・・・・以前に図書館で何度も見かけていながら 絵が地味で面白そうには見えなくて、自分から手に取る事はなかった。
でも、6年前くらいだったか、絵本サークルの先生やメンバーが 揃って「面白い絵本よ!」と絶賛するもんで、子どもに読んであげると、たちまちお気に入り。
そして、毎晩のように読んであげている うちに、私もこの絵本が大好きになってしまった訳。

でも、大好きなんだけど ちょっと 引っかかる箇所がある。
なにが どう って 説明できないけど・・・・・。
って思っていたら、子どもの頃にこの絵本が大好きだったので、復刻版を買ってみたら 何故がしっくりこないという 友人がいた。

そう、福音館版と瑞雲舎版では 訳が違うのだ。
福音館の訳は 石井桃子さん、瑞雲舎での訳は川本太郎さん
もちろん、話しの大筋は 変わっていなから お話しの面白さは ちゃんと伝わってくるんだけど、私の独断と偏見では 石井桃子さんの訳の方が 断然好き。
全体的な言葉の流れも石井さんの訳の方がスムーズで 読みやすさも 違う気がする。

細かい事まで色々書いてるとキリがないので、特に気になった箇所だけ書くと、
兄さんの注意もきかず 男の子が海にのまれてしまった後のページ

川本訳「いちばん上の兄さんは 村に一人で 戻ってきた所捕まえられ 牢屋に入れられてしまいました。そして、さいばんで首を切られることになりました。・・・・・」

石井訳「一番目の兄さんが一人で村へ帰って来た時、人々は兄さんが子どもを殺したのだろうと思いました。そこで兄さんは牢屋に入れられ 裁判にかけられて 首を切られる事になりました。・・・・」

川本訳だと、いなくなった子どもが どうなって、なぜ 村に戻って来ただけで 兄さんが捕まってしまったのかが わかりずらいのだ。 
石井訳では 兄さんがみんなに誤解をされてしまった事と こどもが帰って来ないという事実が 絵本を読んでもらっている子どもにも パッとわかるように説明されている。 
この部分に関しては、この絵本を楽しむ年令の 子どもの想像で補えるものとは違っていると思うのだ。

子どもの絵本に必要以上の説明はいらないと思う
シンプルな言葉で、子どもの想像にまかせる部分も必要だけど、
だからこそ、少ない言葉の中で伝えなくてはならない事もあると思う。
良い絵本を復刻させてくれた瑞雲舎には 拍手を送りたい。
でも、訳まで変えなくて 良かったんじゃないかなぁ〜?

福音館の本は 書店では手に入らないけど
図書館でリクエストすれば、別の図書館から取り寄せてくれるので
もし 興味のある方は、読み比べてみてくださいね。

翻訳については、「大きな森の小さな家」でも ちょっと触れているけど、絵本の翻訳も色々あるので、読み比べてみるとおもしろい。
センダックの「かいじゅたちのいるところ」も、
日本に最初に登場した時は「いるいるおばけが すんでいる」という題で、
日本では1966年に出版されてる。(アメリカでは1964年)
こちらは、全体の印象も文章も 随分違うので読み比べると面白い
こちらについては、また 今度 
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by Rupinasu_3 | 2005-04-21 00:22 | 絵本のこと話しましょ


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